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最近とってもいい本に出会った。上記の「『ゆっくり動く』と人生が変わる」という本だ。
かなりガツンとショックを受けた。
でも今30代前半で、これから徐々に老化していくにあたって、健康を保つとてもいい方法を知った感じがする。
しかも全く費用がかからない、心がけひとつでできること。
それは、「ゆっくり動くこと」。
せかせか食べてしまう。せかせか話してしまう。せかせか歩いてしまう。せかせか運転してしまう。
それを何とかしなければとずっと思っていた。
尊敬できるな、と思える人は、やっぱり、いつも落ち着いて見える。
息子には、落ち着いて動く人になってほしいが、それにはまず自分がやらないとと思いながら、なかなかできないでいた。
速くやろうとせかせかやって、かえって時間がかかってしまったことは数え切れない。
ゆっくり確実にやればいいんだけど・・・でも時間がない、と思っていた。
なんとか時間をひねりださないと、だから超速でなんでもできたらいいな、と心のどこかで思っていた。
早く終わらせよう、早く帰ろうとせかせかして、気持ちが高揚したまま家に帰り、寝ようとするんだけど気持ちが高ぶっていてぜんぜん眠れず、早く寝るために早く帰ったのにかえって睡眠不足になったり。
ゆっくり動くべきだということは、うすうす気づいていたんだけど、この本には、その科学的根拠が書かれていた。それがとても感動した。
これで安心して、全力でゆっくりライフを目指す気になれた。
ゆっくり動くと、呼吸が安定し、血流がよくなる、それが、ゆっくり動くといい最大の理由なんだそうだ。
朝は飛び起きるのでなく、ゆっくり起き上がる。
ゆっくり歯みがきをする。家をでるときゆっくりドアをしめる。
朝の自律神経の状態は長く続く傾向にあるということなので、朝そうしておけば、一日それを保てる確率が高い。
あいさつもゆっくり、着替えもゆっくり、歩くのもゆっくり、話すのもゆっくり、パソコン操作もゆっくり、ゴミ捨てる動作もゆっくり、ちょっとトイレにいくのもゆっくり、書くのもゆっくり、帰り支度もゆっくり。
お風呂で体を洗うのもゆっくり。
食べるのもゆっくり。お酒のコップを持ち上げたりおろしたりするのもゆっくり。
ふとんにはいるのもゆっくり。
眠る前にゆっくり動くかどうかは、睡眠の質にも影響を与えるそうだ。気をつけないと、一応眠ることはできても、あまり疲れの取れない眠りになってしまうという。
この本の視点でいいなと思ったのは、自分がゆっくり動くことは周りの人の自律神経にも良い影響を与えるという視点だ。
ピリピリしている人がいると伝染する。その人が年上であったり、職場で偉い人であるほど、そうだろう。
わたしは微力ながら、なんとか、周りの人を元気づけられる存在になりたいと常々思っているのだが、ゆっくり動くことはそれを達成するのに大きく役立つそうだ。
確かに、ゆったり話している人をみるとこちらの気持ちも落ち着いたりする。
ドラマなどで激しいシーンがあったそのあとに、ちょっと静かなシーン、たとえば紅茶を飲んでいるシーンが挟まれていたりすると、なんだか安心する。
ゆっくり動くなら、まわりの人にとってそういう存在になれるということだ。
上着ひとつ着るのにも、せかせか着る人と、ゆったり着る人、どちらが魅力的で安定感があるか、考えてみて欲しい。
やってみると、なかなか難しい。
体にクセがついているので、なかなか直せない。
本に書いてあるストレッチをやってみても、ストレッチなのに何だか動きがせかせかしてしまった。自分でおかしくて1人で笑った。
でも、いい本を読んだので、強力な動機付けができた。ただ仕事がうまくいくようにという理由だけなら、ゆっくりを努力する動機付けとしては弱かったが、健康にとてもいいということになれば、それは私にとって強力な動機付けとなる。
そうそうこの本に書いてあるストレッチ、かなりシンプルなのだが(軽く手首をくるくるするだけとか)、しかも覚える種類も少なくてすぐ覚えられるのだが、そういうちょっとした動きでも、体の血流がぐわっと変わるのを感じた。やっぱりストレッチっていいんだな。とてもよい入眠を経験した。
ラジオ体操で、最後に、「深呼吸~!」というときに、腕を上、横、下とやるのはご存知のとおりだが、あれの意味もわかった。じっとしててただ深呼吸するより、ゆっくり腕を動かしたほうが、自然と深呼吸できるのだ。
この本の内容は、実行も手軽で、しかも効果がすぐ感じられるという、健康になりたい人でせかせかしている人にはぜひオススメしたい本である!